日記及び生存戦略情報記載用ライフログ

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huluでSF映画「2010」を観たよ。

 ■ 先日もBlogに書いたが「hulu」で動画三昧なのである。今回はSF映画2001年宇宙の旅」の続編にあたる「2010」を鑑賞した。

 この作品は有名なSF作品「2001年宇宙の旅」の続編で、舞台は前作より9年後である2010年のアメリカからスタートする。内容としては前回のメイン舞台であり、その後木星軌道上に漂っていたディスカバリー号の調査と回収、そしてそこで起こった現象に関する記録になるのであろう。

 前作は物静かで視覚的・音楽的な見せ方がメインの作りになっていたように思うけど、今回は至って普通の表現というか、前作ほど映像表現でのインパクトは無い。その分、しっかりとストーリーが判る作りに…と言う表現はおかしいか?前作が一回観ただけでは理解するのが困難な、イメージに頼った映画(もちろん良い意味で)だったので、今回は理解しやすい作品だったと思う。

 作品の魅力だのそういった事は映画評論系のBlogにお任せするとして、個人的な感想を書き殴ろうと思う。

 まずは、ある意味主役と言っても良いと思うディスカバリー号のメインコンピューター「HAL9000」、前作では矛盾した命令を純粋に実行しようとし、それ故に自己を守ろうと乗員を排除するという強硬手段に出た。結果としてメイン電源・回路を切断されて停止していたのだけれど、生みの親であるチャンドラー博士に機能復旧され不具合の原因も究明された訳だ。

高度な知能を持つコンピューターは嘘から生まれる矛盾を処理できない。とても素直で従順で理解力が高いからこそ起こりうるエラーってのは、人間社会にも通じるものがあるね。

 人間がコンピューターに求める信頼は処理の正確性なのだけれど、正確な処理をさせるだけなら自ら思考する能力は不必要な訳で、そうなるとHAL9000という存在がある意味不要になる。人間がより対等な関係で信頼を求める為に知能を付加して出来上がったのがHAL9000であり、それ故に前作での事故が起こった。    劇中チャンドラー博士はHAL9000を「説得」しながら任務遂行を果たす訳だけど、人間でも理解できない情報をコンピューターに理解させるやりとりというのは、見ていてハラハラした。HAL9000はコンピューターなのだが思考する事が出来て理解する為の情報を貪欲に欲しがる存在。そして矛盾があれば実行しない。コンピューターである彼に感情は無いはずだが、最後の決断の瞬間に「彼」は最後に何を考えたのか?そこにとても引き込まれるものを感じた。

 SF作品の古典シリーズと言っても良い作品なので、近年までこの作品に影響された、小説・映画・アニメはとても多いと思う。そしてHAL9000という存在も、色んな所に影響を残したであろう。これから先の時代、もしかしたら?HAL9000と同じ道をコンピューターが実際に辿ったりするのだろうか?思考を持って答えを導きだすコミュニケーションができるコンピューター。それはとても夢のある楽しみな将来像でもあるけど、この作品を見ると、とても考えさせられる未来像なのかもしれない。

 そういえば「2010」見て思い出したのが、アニメ「機動戦艦ナデシコ」である。判ってはいたが思いっきり影響受けてる作品だったんだと改めて痛感した。まぁ映画とアニメが好きな自分は両方を楽しめると言った意味ではとても得しているんだとも思えた一瞬である。

 にしても、こういった映像作品が、家で手軽に楽しめる時代になったのは嬉しいものだよ。